遂に下半身の動きに入りました。
ここでは【知識編】で説明した内容について、皆さんができるようになるための説明をしていきます。
【知識編】では、
●「寛骨」「大腿骨」を使ったアドレス
●太ももの表に力が入らないように
と項目を分けて説明しましたが、動作としては同じです。
1.大腿骨の勘違い
太ももの骨=大腿骨(だいたいこつ)です。
よくある勘違いが
①前についている
②上腕と大腿骨は同じ構造
③真っすぐ前後に動かす
この3つです。
これらの勘違いを解きつつ、大腿骨について説明していきます。
(1)構造
大腿骨はこのような構造になっています。
※画像
勘違い①前についている
実は横についています。
イメージ的にはワニが近いかと思います。
勘違い②上腕骨と大腿骨は同じ構造
上腕骨と大腿骨の違いなんて意識したことはありますか?
比較してみましょう。
※画像
こうしてみるとかなり違いますね。
大腿骨はL字になっています。
寛骨との接続部である「大腿骨頭(だいたいこっとう)」があります。
大腿骨頭は球体で、寛骨側はその球体をハメこむような構造になっています。
その反対に、外側に出っ張った部分の「大転子(だいてんし)」があります。
では、どう動くのが構造通りなのでしょうか?
(2)動作
勘違い③ 真っすぐ前後に動かす
これはほとんどの人が勘違いしていますが、真っすぐ前後に動かす訳ではありません。
繋ぎ目は球体ですので、「回り」ながら前後に動くということです。
※動画
実際やってみると分かりますが、大腿骨を外旋すると自然と前に出ます。
逆に内旋すると後ろにいきます。
これは腕も同じです。
そしてこの動作は、「歩くとき」と同じ動作です。
真っすぐ動かすのではなく、外旋しながら前、内旋しながら後ろ、と動かすことで前後に動いて歩くという動作になります。
クラブヘッドと同じですね、真っすぐ動かすのではなく、回しながら動かすことでエネルギーを発揮させるのです。
特定のスポーツや動作だけが上手な人と、何をやらせても上手な人がいますが、その差はこのように人体の構造通りに動かせるかどうかです。
2.真っすぐ立つ
皆様は姿勢に自信がありますか?
ほとんどの方がないと思います。
そして、「姿勢=猫背やストレートネック」ばかり意識すると思いますが、足も重要です。
というより、地球と唯一触れている足である土台が真っすぐでない限り、その上が真っすぐになることは非常に難しいです。
ということで、大腿骨や寛骨の話にいく前に「真っすぐ立つ」ことを体得していただきます。
ではクイズです。
●足裏の重心はどこだと思いますか?
※画像
まさに真っすぐ立つために重要な骨と密接な関係があります。
脛骨(けいこつ)です。
要はスネです。
※画像
ヒザ~足首までの間は、前腕と同様に2本の骨があります。
ただし、前腕とは異なりクロスしませんし、骨の太さもかなり異なります。
画像を見ると当たり前に思うかもしれませんが、太い骨の方が強いです。
しかし、日常的に細い骨を使ってしまっている方が多いので、太い骨の脛骨を使えるようにしていきましょう。
ということで、「脛骨で立つ」ことが重要です。
先ほどのクイズの答えは、「脛骨直下点(けいこつちょっかてん)」です。
画像を見るとその通りだな、と分かると思います。
※画像
ペンをテーブルの上に立たせようとしたら、真っすぐ置きますよね。
重心位置や角度を合わせるということです。
ズレてしまうとバタンと倒れます。
※画像
まず、この脛骨という太い骨があること、そしてその骨で立つこと、脛骨直下点で重心位置を合わせること、これらを日常生活から意識して実践していきましょう。

●旋腕の術(せんわんのじゅつ)
上腕骨の外旋などを習得します。
3.大腿骨のシーソー
ようやく、どう動かすか?の説明をしていきます。
動かし方の基本は「シーソー」です。
そして、シーソーで動かすと言うことは、隣の骨も動くと言うことです。
ここでは「大腿骨」の隣は「寛骨」と「脛骨」です。
(1)大腿骨の上と下をシーソーで動かす
※動画
①大腿骨が後傾
上端が後ろ、下端が前。
大腿骨自体は後ろに傾きます。
姿勢としては前傾になりますので、どこが前傾後傾しているかを確認しましょう。
②大腿骨が前傾
上端が前、下端が後ろ。
姿勢としては前傾してたものが起き上がるので後傾です。
寛骨と大腿骨が一塊になっていないか、大腿骨と寛骨が別の動きをするかを注意して何度もシーソーしてみましょう。
アドレスは「①大腿骨が後傾」です。
(2)寛骨は大腿骨と逆にシーソー
大腿骨が傾くのと同時に、寛骨も傾きます。
以下のように、大腿骨と寛骨は「逆」に傾きます。
大腿骨:前傾→寛骨:後傾
大腿骨:後傾→寛骨:前傾
※動画
シーソーですので、同じ方向には動きません。
もし同じ方向に動いたら、いわゆる骨盤後傾となり、前傾キープしにくくなるなど背骨の動きを含めてエネルギーを発揮しにくくなります。
あくまで「大腿骨のシーソー」ですので、大腿骨が動く範囲で寛骨も動かされます。
それ以上傾けようとしたとき、寛骨を傾けなければ深くならない角度が上限です。
その角度は大腿骨が30度程度です、まさにゴルフのアドレスに必要な傾きです。
アドレスは「大腿骨が後傾であり、寛骨は前傾」です。
(3)脛骨も大腿骨と逆にシーソー
大腿骨が傾くのと同時に脛骨も傾きます。
大腿骨:前傾→脛骨:後傾
大腿骨:後傾→脛骨:前傾
こちらも逆に傾きます。
脛骨の上端と下端がシーソーします。
あくまで「大腿骨シーソー」であり、足は地面につけたまま動かさないので、脛骨は動かされる程度です。
●アドレスでヒザを曲げる?
ヒザを曲げる(足首固定して脛骨を前傾させる)とは全く別の動きです。
アドレス時は足首は動かないので「ヒザを曲げて」いるように見えてしまいますが、中身は上述の通りです。
また、シーソーですので順番はありません、同時です。
先に股関節を折ってからヒザを曲げる動きも別物です。
(4)シーソーだからこそ「筋肉」を使わない
そして、「筋肉」の話に繋がります。
シーソーですので、軸は真ん中にあります。
どちらかに移動しません。
つまり、それぞれがシーソーで動いた場合は軸が真ん中のままにあるため、左右どちらにも傾きません。
ということは、棒立ち状態と同じです。
体重がどちらにかかるということはないため、太もも(表)は「勝手に力が入る」という状態にはならないということです。
もちろん、裏にも余計な力は入りません。
つまり、MAX大腿骨のシーソーを行うことで、前傾が出来て、太ももは「抜力」が出来ているという理想的な状態を作ることが出来ます。
(5)
1(2)でお伝えした通り、実は「大腿骨は回す」のが基本動作です。
それプラス前後のシーソーです。
組み合わせは
・外旋+大腿骨後傾(姿勢は前傾)
・内旋+大腿骨前傾(姿勢は後傾)
つるぎがえしいるか???マスチェじゃね?

●つるぎがえし
大腿骨前後シーソーができるように。
大腿骨を剣(つるぎ)に見立てて、返していきます。
1(2)でお伝えした通り、実は大腿骨は回すのが基本動作です。
それプラス前後のシーソーです。
組み合わせは
・外旋+大腿骨後傾(姿勢は前傾)
・内旋+大腿骨前傾(姿勢は後傾)
※動画
寛骨と大腿骨が別方向に動いているか、大腿骨は回りながらできているかを確認しながら、何度もシーソーしてみましょう。
●チェックポイント
①大腿骨のシーソーが出来ているか
②太ももが表裏ともに「抜力」状態か
③前傾が20~30度出来ているか