大枠として体得してほしい「インパクト~フォロー」についてです。
ゴルフスイングの原点は2つです。
①中手骨頭シーソー
②雑巾腕
について、どう動かすか?インパクト~フォローとどのように関係してくるか?を説明していきます。
1.『中手骨頭シーソー』
(1)操法
まず、各操法における基本的な動作のルールです。
シーソーのイメージは「平行四辺形」です。
これはあらゆるところで起こすシーソーの基本動作ですので、今後も登場します。
長方形の上辺と下辺がそれぞれ左右逆の方向に動くことで、平行四辺形になります。
※画像

●うけかえす
中手骨頭シーソーができるようになりましょう。
グリップした形のまま動かしましょう。
グリップのときに紹介した「掌包の型」の発展版となります。
左右の縦の線を見ると、シーソーが起こっています。
1点を固定する振り子でもなく、同じ方向に動くでもないです。
※画像
振り子ではないため、隣の骨(この場合前腕)にも関与します。
右手の場合、
◎中手骨頭が右・手根骨が左・前腕は左(内側)に傾く
◎中手骨頭が左・手根骨が右・前腕は右(外側)に傾く
(2)手ぶらとグリップで
最初は必ず手ぶらで行います。
その後、試しにゴルフクラブを持って(グリップして)やってみましょう。
※動画
【OK】
☐シーソーができている
☐中手骨頭が左:30~45度程度
【NG】
①振り子になっている
②中手骨頭が左:45度以上
①振り子になっている
②中手骨頭が左:45度以上
いずれも「手首」を使ってしまっています。
前腕が動かずビンタのように動かしてしまっています。
シーソーができていると前腕もシーソーされます。
(3)クラブを持ってクラブとのシーソーを体感
クラブヘッドを真ん中に置いて、『中手骨頭シーソー』をやってみましょう。
『中手骨頭シーソー』ができていると、手元とクラブヘッドがシーソーで動きます。
この『中手骨頭シーソー』こそが、「振り子ではなくシーソー」というゴルフと体の動きの関係性です(【ゴルフの本質:振り子じゃなくてシーソー】参照??)。
この動きの入れ方は人によりますが、プロや飛距離を出せる人でこのシーソーが入っていない人はいません。
ゴルフスイングになるとここまでハッキリ動いているようには見えませんが、他の色々な要素によって見えないだけで、モノを動かす・エネルギーを発揮する基本動作です。
詳しくは後の記事で説明していきます。
(4)インパクトで終わり
アドレス(グリップ)では、多少の「中手骨頭が右・手根骨が左」です。
動き始めではその逆、「中手骨頭が左・手根骨が右」に動きます。
動き始めの終わりに、再び「中手骨頭が右・手根骨が左」が今度はMAX動きます。
ここで1点注意してほしいことがあります。
最後の状態のまま、「インパクトで終わり」です。
「中手骨頭が右」(背屈(甲側に折れている状態))のままです。
(背屈というと手首の話になってしまいますが、状態としては近しいです)
全体としては先ほど体感した手元とゴルフクラブのシーソーですが、見た目上インパクト前から動く訳ではありません。
ゴルフクラブを持って打った場合、勢いがあるので一旦クラブヘッドがフォロー側に出ますが、勢いがなくなったときにインパクト位置で収まります。
(5)どれくらい「中手骨頭が右」なのか?
MAXです。
中手骨頭は飛球線方向の地面を指しています。
MAXできていない・フリップしてしまっている場合、地面を指せません。
※画像
【ゴルフ動作構造学:グリップ】で「中手骨頭で引っかけるグリップをする」とお伝えしました。
インパクト時にグリップが1mmもズレないように、筋肉ではなく骨で衝撃を受け止められるようにしているのです。
グリップができていなかったら、このインパクトはできません。
全ては繋がっています。
★マスターチェック(ゴルフスイング編)
今までは体の動きのみをチェックしてきましたが、今後はスイングをしたときにその動きができているか?をチェックします。
自分自身でできているかどうかをチェックしながら、できたら「マスター(習得)」となります。
「マスターチェック」は、記事ごとにやることを増やしていき、ゴルフスイングを作り上げていきます。
つまり、各記事で5つ習得チェックや操法が出てくれば、5×5×5…と指数関数的に増えていきます。
(主要なもののみをご紹介しますので、自分のなかで確認事項を決めてからやりましょう)
「マスターチェック」の原点となるのが、今回の『中手骨頭シーソー』です。
『肩甲骨ハンガー』『グリップ』は常にやっているので、大前提の話となります。

★マスターチェック:中手骨頭シーソー
アドレス :中手骨頭が右・手根骨が左(グリップ時)
動き始め :中手骨頭が左・手根骨が右
動き始めの終わり:中手骨頭が右・手根骨が左
※動画
幅は小さく始めて、『肩甲骨ハンガー』状態で腕は多少横に動かせるため、その範囲内だけ動かしましょう。
飛ばすのが目的ではなく、『中手骨頭シーソー』ができているのか確認です。
【OK】
☐「中手骨頭が右」のまま(MAX背屈が入ったまま)
☐行きと帰りでほぼ同じヘッド軌道
☐(フィニッシュ時)インパクトで止まる
☐(ボールを打ったら)低くて真っすぐ
【NG】
①ヘッド軌道がズレている
②インパクト後に「中手骨頭を右」にする猶予がある
③(フィニッシュ時)フォローが出たまま
④(ボールを打ったら)左右へ飛び出す
①ヘッド軌道がズレている
中手骨頭をシーソーさせただけなので、ヘッド軌道は行って来てとほぼ同じ軌道です。
また、そもそもの軌道も確認しましょう。
②インパクト後に「中手骨頭を右」にする猶予がある
『中手骨頭シーソー』がシーソーしきれていないか、途中で解けてしまっています。
MAX右のままです。
フィニッシュ後に、中手骨頭が地面を向いているか確認しましょう。
③(フィニッシュ時)フォローが出たまま
【肩甲骨ハンガー】でお伝えしましたが、『肩甲骨ハンガー』状態だと腕を左右で動かせる範囲がかなり制限されます。
その範囲で、左右の腕をMAX移動させます。
その結果、インパクトで止まります。
左腕は体の外へ出るほど左へ行けません。
④(ボールを打ったら)左右へ飛び出す
本当に軽く、飛ばす気持ち0で打ってみましょう。
左右へ飛び出す場合は、フェースの向きがその方向に向いています。
【NG】になっていないかを確認しながら、NGは全て取り除きましょう。
●ある動きを入れたら
●少し速度を上げたら
●10回できたけど11回目に
できていたことができなくなった
は「あるある」です。
完璧な1回を、そして2回、3回とできるようになっていきましょう。
2.雑巾腕
【知識編】の動画の動きを実際にやってみましょう。
ゴルフクラブは重いので少しやりにくいですが、グリップがちゃんとできているかのチェックにもなります。
重くてできないという方は、バドミントンラケットを百均で買って頂くなど短くて軽いものをオススメします。
上腕 前腕
外旋 外旋
外旋 内旋
内旋 外旋
内旋 内旋
この全組み合わせを左右の腕を片方ずつやります。
なんとなくでいいのでバックスイングを取ります。
(詳細は【TBS】にて説明します)
そこから、片腕ずつ動かします。
動画と同じような動きになるかを見比べてみましょう。
『雑巾腕』以外は、どう動くかをチェックするだけでOKで、『雑巾腕』は繰り返しやって無意識的有能でできるようになりましょう。
(1)片腕ずつ
【OK】
☐アドレスの位置にヘッドが戻ってくる
(その際、右肘はほとんど伸ばす)
☐右前腕内旋をより強くするとヘッドが斜め上に動く
(その際、右肘は完全に伸ばす)
【NG】
①前腕内旋が早い
①前腕内旋が早い
(2)両腕合わせる
どちらの腕も違和感なく動かせるでしょうか?
片方ずつできるようにして、両腕合わせても違和感なくできるようにしましょう。
この『雑巾腕』(特に右前腕内旋)が、ゴルフクラブにどのような影響を及ぼすでしょうか?
色々とありますが、一番は「ドロー回転をかける」です。
むしろ、ドロー回転をかけるための『雑巾腕』(右上腕外旋&右前腕内旋)です。
ただ何となく前腕内旋するのではなく、ドロー回転をかけるように動かしましょう。
3.ゴルフスイングの原点①②を合わせる
(1)通常のボール位置
『中手骨頭シーソー』『雑巾腕』を合わせてみましょう。
※動画
『中手骨頭シーソー』ではインパクトで止めていましたが、『雑巾腕』によってフォローがでました。
この2つを合わせることで、インパクト~フォローの大枠が完成します。

★マスターチェック:中手骨頭シーソー+雑巾腕
※動画
「マスターチェック:中手骨頭シーソー」のOK・NGは引き続き要確認です。
更に確認すべき項目をお伝えします。
【OK】
☐右手が左手を、クラブヘッドが手元を追い越す
☐フォローで右手が上になる
☐インパクト時、右肘の正面が正面よりも右を向く(自分目線)
☐上げている間もずっと『雑巾腕』状態
☐(ボールを打つ)ドロー回転をかける
【NG】
①左手、手元が先行したまま
②フォローで右手が下
③右肘の正面が正面~左斜めを向く(自分目線)
④上げている間に『雑巾腕』状態でなくなる
⑤(ボールを打つ)右プッシュ、スライス回転がかかる
①左手、手元が先行したまま
呪いの言葉「(手元だけ)ハンドファースト」になっています。
『肩甲骨ハンガー』ができておらず、『雑巾腕』が不充分です。
②フォローで右手が下
呪いの言葉「右手が下」になっています。
「中手骨頭が右」ができておらず、ビンタやフリップしてしまっています。
③右肘の正面が正面~左斜めを向く(自分目線)
右上腕が内旋してしまっています。
『雑巾腕』ができていません。
上腕のMAX外旋のまま、前腕を内旋させる必要があります。
④上げている間に『雑巾腕』状態でなくなる
特に、今までインサイドに上げていた方は「左上腕が内旋」が癖になっています。
左上腕は外旋のままですし、右上腕も内旋させないで外旋のままです。
⑤(ボールを打つ)右プッシュ、スライス回転がかかる
インパクト条件が整っていません。
右プッシュ=フェースが右を向いている
スライス回転=アウトサイドイン
動作としては、主に右前腕内旋が不足しています。
『中手骨頭シーソー』の際に書いたので今回のNGには書いていませんが、最後まで「中手骨頭が右」(背屈状態)です。
一切解けないようにしましょう。
ドロー回転をかけようと、手首や指先を使ってしまいがちですが、キープしたままが非常に重要です。
とにかくこれをひたすらやりこんでください。
1yd、2yd~~~10ydと距離は短く、アプローチ感覚でボールを打ってOKです。
この動き・当たりがあってこそはじめて、バックスイングやダウンスイングへ繋がっていきます。
この『雑巾腕』は、マスターチェックとしていますが、次回のテイクバックやバックスイングを含めた動きでクリアすることでマスターとなります。
今回は『中手骨頭シーソー』のみのマスターです。
(2)右足よりさらに右のボール位置
次に、ボール位置を思い切り変えてみましょう。
「マスターチェック」の後ですが、動作は同じですので、ボールの位置を変えて両方やりましょう。
インパクト位置や弾道などはもちろん変わりますし、何より「ロフトを立てる」という動作を習得できます。
ボールを右足より更に30cmほど右に置いて打ってみましょう。
芯に当ててゴロが打ってみましょう。
※動画
この動きが「ロフトを立てる」に繋がります。
飛距離を出すうえで非常に重要な要素です。
最初は完全にゴロで1yd、2yd~~~10yd程度まで伸ばしていきましょう。
「ロフトが立った状態」でインパクトするということや手に伝わる感覚などを覚えましょう。
【OK】
☐ほとんど最初からラン(ゴロ)
☐バックスピン&ドロー回転がかかる
【NG】
①ボールが浮く
②バックスピンがほとんどかからない、スライス回転がかかる
「ロフトを立てる」ことが分かってきたら、「マスターチェック:雑巾腕」(1)で距離を伸ばしていきましょう。
5yd刻みで少しずつ距離を上げていきます。
キャリーで10yd→15yd→20yd→30ydまでいきましょう。
何度でも言いますが、とにかくこれをやりこんでください。
当たる・当たらないの次元ではなく、何yd飛ばすか?の距離感まで掴めるようにしましょう。